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通勤途中でケガした場合の労災認定方法

通勤災害について

通勤途中のケガでも、全ての状況で労災保険が使えるわけではありません。

そこで、どういった場合に、労災として認められ、また認められないかをご説明いたします。

 

通勤という意味だけでも決められている

まず、通勤災害について労災保険を利用するためには、ご自分の状況が「通勤」という要件に当てはまるかどうかがポイントととなってきます。

 

通勤とは(1)就業に関し、(2)住居と(3)就業の場所との間の往復、就業の場所から他の就業の場所への移動、単身赴任先住居帰省先住居との間の移動を、(4)合理的な経路および方法で行うことをいい、(5)業務の性質を有するものを除くとされています。移動の経路を(6)逸脱し、または中断した場合には、逸脱又は中断の間およびその後の移動は通勤となりません。

 

ただし、例外的に認められた行為により、逸脱または中断した場合にはその後の移動は通勤となります。

 

通勤の要件

1.就業に関しとは

住居と就業場所の移動の場合

就業場所から他の就業の場所への移動 の場合

  • 被災当日に就業することとなっていたこと
  • 現実に就業していたこと
単身赴任先住居、帰省先住居との間の移動

 

 原則、就業日とその前日または翌日までに行われるもの

 

2.住居とは?

本人が就業のために拠点として住んでいるところをいいます。

就業の必要上、家族と別の就業場所の近くにアパートを借りてそこから通勤している場合には、そこが住居となります。

 

3.就業の場所とは?

業務を開始し、または終了する場所をいいます。(会社や工場など)

外勤の場合、特定区域を担当し、数か所の用務先に直出しているような場合、自宅から最初の用務先が業務開始の場所となり、最後の用務先が業務終了の場所となります。

 

4.合理的な経路および方法とは?

一般に労働者が用いると認められる経路および方法をいいます。

通勤のために通常利用する経路が、複数ある場合それらの経路はいずれも合理的な経路となります。

通勤のためにやむを得ず、通る経路も合理的な経路となります。

しかし、合理的な理由もなく、著しく遠回りとなる経路をとおる場合は合理的な経路とはなりません。

 

5.業務の性質を有するものとは?

これまでの要件に該当する場合でも、業務の性質を有するものの場合は、通勤とはなりません。

例えば、社用のマイクロバスでの通勤や緊急のために休日出勤をした場合などの移動時による災害などは業務災害となります。

6.往復の経路を逸脱し、または中断した場合とは?

いくら通勤時でも、寄り道などをしている最中の災害は労災とは認められません。

例えば、映画館へ寄ったり、お酒を飲みに行ったりした場合です。

しかし、通勤時の些細な行為を行う場合は逸脱、中断とはならず、その行為をしている最中は労災とはなりませんが、その後、再び、通勤となります。

 

7.逸脱・中断とはならない行為

上記でいう「日常生活上必要な行為」とは以下のように法律で定められています。

  1. 日用品の購入、その他に準ずる行為
  2. 職業訓練や教育訓練など職業能力の開発向上に資するもの
  3. 選挙権の行使その他にこれに準ずるもの
  4. 病院または診療所において診察又は治療を受けること、その他これに準ずる行為
  5. 要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、かつ、扶養している孫、祖父母、および兄弟姉妹の介護(継続的、反復して行われるもの)

まとめ

以上、上記の要件に該当したとき、「通勤」と認められ、労災保険が利用できます。

そのため、通勤である範囲は、以下の図のようになっています。

詳しくは、1つ1つ、案件をみていかないと判断はつきませんが、会社で労災にならないといわれた方は、再度、労基署または社会保険労務士にご相談下さい。

通勤の範囲

事業主様・人事担当者様

朝の通勤での怪我は、労災として認められる場合が多いですが、帰りの通勤では寄り道などで労災と認められない場合もあります。

あまり数の少ない業務に時間を割くよりも、当事務所をご利用ください。従業員様のご自宅や入院先などへ伺ってこちらで手続きをお取りします。

単発利用大歓迎です!